第68回 2022年青少年読書感想文全国コンクール課題図書小学生の部のお知らせです。

小学校の部は、1・2年生向け、3・4年生向け、5・6年生向けに分けた課題図書が選定されています。

用紙や字数の規定は例年通り次のような決まりがあります。

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◇原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰めに規定はありません。
◇文字数については下記のとおりです。
 ・小学校低学年の部(1、2年生)本文 800字以内
 ・小学校中学年の部(3、4年生)本文1,200字以内
 ・小学校高学年の部(5、6年生)本文1,200字以内
 ・中学校の部 本文2,000字以内
 ・高等学校の部 本文2,000字以内
◇句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
◇題名、学校名、氏名は字数に数えません。
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また、対象の本は、以下に掲げた「課題図書」に限られるものではありません。
◎課題読書……主催者の指定した図書(課題図書)。
◎自由読書……自由に選んだ図書。フィクション、ノンフィクションを問いません。
※教科書、副読本、読書会用テキスト類またはこれに準ずるもの、雑誌(別冊付録を含む)、パンフレット類、日本語以外で書かれた図書および課題図書は対象としません。ただし、課題図書であっても該当の部以外であれば、自由読書として応募することができます。
※点訳・音訳を利用した読書の場合は、その理由および原本、音訳・点訳したものの情報を添えてご応募ください。

詳しい応募要項は主催されている青少年読書感想文全国コンクールの応募要項を参照してください。

読書感想文課題図書2022 小学校1・2年生用


「つくしちゃんとおねえちゃん」 
いとう みく (著), 丹地 陽子 (イラスト) 

頭がよくて、ものしりで、ぶ厚い本を読んでいて、ピアノはモーツァルトだってひけちゃう。だけど、ちょっと怒りっぽくていばりんぼう、そんなおねえちゃんはあたしの自慢です。おねえちゃんは歩くとき、少し右足をひきずります――。
気が強くて優等生の小学4年生のおねえちゃんと、マイペースでちょっと不器用な小学2年生の妹つくしちゃん。妹の視点で、姉妹の日常をきりとった5編の物語。
ある日、つくしちゃんが教室の窓から校庭を眺めていると、ドッジボールをしているおねえちゃんに気づきます。ところが、いつもと違う様子につくしちゃんは戸惑います。またある日、お祭りに連れていってもらえなかったつくしちゃんが、おねえちゃんに対して仕返しをしたところ……。笑ったり、泣いたり、けんかしたり、助けたり、助けられたり、揺れ動く姉妹の気持ちが、鮮やかに細やかにつづられています。やさしく温かみのある挿絵がたっぷりはいった、小学校低学年向けの読みものです。


   
 


「ばあばに えがおを とどけてあげる」
コーリン・アーヴェリス (著), & 2 その他

ばあばはこのごろ元気がない。ケーキも焼かないし、お部屋もほこりだらけ。そして、笑わなくなった。「じんせいから よろこびが きえちゃったみたい」って、ママはいう。
「よろこびって?」
「ひとの こころを しあわせに して、めを かがやかせる ものよ」
「ばんごはんの あとの ダンスみたい? すべりだいを ワァーイ!って すべるみたい?」
「そうよ! すばらしく すてきな ワァーイよ!」
「ばあばは ワァーイって したいんだ!」。ファーンは、ばあばの人生に「よろこび」を
とりもどしてあげようと、「ワァーイ!」を探しに出かけます。
わたしたちに「よろこび」の意味をやさしく教えてくれる、おばあちゃんと孫娘のあたたかな物語です。


  
 


「すうがくでせかいをみるの」
ミゲル タンコ (著), 福本 友美子 (翻訳)

うちのかぞくには、みんなそれぞれすきなことがある。すきなことがあるっていいな。なにかみつかるかな? いろいろやってみてピンときたのは・・・・・・すうがく!
世界をみる方法は、いくつもある–数学が大好きな主人公の、「すき」の気持ちがあふれるおはなし。「すきなこと」を通して、自分なりの世界の見方を見つける絵本。巻末に、主人公オリジナルの「数学ノート」付き。


 
 


「おすしやさんにいらっしゃい! 生きものが食べものになるまで」
おかだ だいすけ (著), 遠藤 宏 (写真)

内容紹介:寿司職人が贈る魚とお寿司の写真絵本!
キンメダイ、アナゴ、イカなど、釣り上げた魚をさばき、
だんだんと美味しそうな切り身へとかわって行く様子を、
動画のような連続性で見せる写真絵本。 魚のとくちょうや部位の名前も解説。
最後はお寿司になって登場! みんなで美味しくいただきます。
「命をもらって生きている自分を大切に」とメッセージを贈ります。



読書感想文課題図書2022 小学校3・4年生用


「みんなのためいき図鑑」
村上 しいこ (著), 中田いくみ (イラスト)

授業参観にむけて、たのちんの班は「ためいき図鑑」をつくことになった。
どんな時にヒトがためいきをつくのか調べて発表するんだ。
でもいっしょの班の加世堂さんは、毎日保健室に登校していて、教室にはこられない。
たのちんが、加世堂さんにも図鑑づくりに参加してほしいと思い、ある提案をしたところ、班のメンバーともめてしまい……もうためいきばっかり!
家族や友達との関係にゆれる子どもの気持ちを、鮮やかに描いた物語。
絵本、幼年童話、YAなど幅広いジャンルで活躍する村上しいこさんが描く、小学校中学年向けの物語。
保健室登校の少女をめぐって、悩む子どもたちの気持ちを、やさしくユーモラスに描きます。
絵は、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)の装画を手がけた、中田いくみさんです。



 


「チョコレートタッチ」
パトリック・スキーン・キャトリング (著), 佐藤淑子 (翻訳), & 1 その他

ジョンは、お菓子が大好きな男の子。ごはんやおかずは残して、お菓子ばかりたべています。なかでも、チョコレートには目がありません。
ある日、ひろったコインで買ったチョコレートを食べたところ、不思議なことがおこりはじめました。
朝起きて、歯磨きをしたジョン。口に入れた歯磨き粉が、チョコレートになっていました。朝ごはんのジュースやベーコンエッグもすべてチョコレートの味になってしまいました。ジョンは大喜び。
学校についたジョンは、飲み水、給食のおかず、あげくのはてに口にくわえたトランペットまで、すべてチョコレートになってしまいました。
チョコレートにあきたジョンは、水が飲みたくてもチョコレートになってしまうので、どうしたらよいかわかりません。
パパとママは心配して、病院に連れて行きました。病名は「クレイニアム病」。つまりチョコレート病です。
途方に暮れたママは泣き出し、ジョンはママのほっぺたにキスをしました。するとママは全身がチョコレートに・・・・・・。
どうすれば、ママを元通りに戻せるのか
ジョンは必死に、チョコレートを買ってお店を探しました。


 
 

「111本の木」
リナ・シン (著), マリアンヌ・フェラー (イラスト), & 1 その他

インドに、女児の誕生を111本の木を植えて祝う村があります。ジェンダー平等を提唱するこのエコロジー活動により、村は豊かな自然を取り戻しました。女児に学ぶ機会を与え、児童婚から守るために行動した村長を描く実話。


 
 


「この世界からサイがいなくなってしまう」
味田村太郎 (著)

サイと密猟者、そしてサイを守る人たちの、知られざる戦いがある。この本では、サイの子どもを保護する「サイの孤児院」や、科学技術による「復活プロジェクト」などの取り組みを紹介。南アフリカ共和国での取材を行った記者による、迫真のノンフィクション。第8回子どものための感動ノンフィクション大賞受賞作品。



読書感想文課題図書2022小学校5・6年生用


「りんごの木を植えて」
大谷 美和子 (著), 白石 ゆか (イラスト)

おじいちゃんと過ごした日々──それは、とっておきの時間。
みずほは小学五年生。二世帯住宅で暮らす大好きな祖父にがんの再発がわかった。しかし、祖父は「積極的な治療」はおこなわないという。なぜ? みずほはどうしても受け入れられない。
「『たとえ明日、世界が滅亡しようとも、今日わたしはりんごの木を植える』ということばを知ってるか?」祖父がみずほに語る。マルティン・ルターのことばだ。「明日世界がなくなるとわかってるのに、そんなむだなこと、なんでするの?」とみずほ。どうしても理解できない。
がんを身体にかかえながらも、大好きな絵を描き、庭仕事をして毎日をのびやかに暮らす祖父。そして祖父や家族と語り合う時間のなかで、みずほは「おじいちゃんの生き方」を見つめ……。「人間が生きること」そして「死ぬということ」を考える珠玉の物語。


  
 


「風の神送れよ」
熊谷千世子 (著), くまおり純 (イラスト)

長野県南部、天竜川上流域を中心に伝わり、国の無形文化財にも指定されている「コト八日行事」。優斗たちが暮らす地区では、二日間にわたるコト八日行事のすべてが子どもたちの手にまかされ、行われるのだ。コロナ禍で行事の開催自体があやぶまれる中、はたして優斗と仲間たちは、家々にすくう疫病神を祓い、無事地区境まで送ることができるのか? さまざまな困難に立ち向かい、自らの責任を懸命に果たそうとする子どもたちの姿を鮮やかに描く。


 
 


「ぼくの弱虫をなおすには」
K・L・ゴーイング (著), 早川世詩男 (イラスト), & 1 その他

プリンツ賞オナー作家が描く、
心にひびく物語
小学校4年のゲイブリエルには、
こわいものがたくさんある。
クモ、いじめっ子の上級生、大きなトラック…。
でも、何よりこわいのは、5年生に進級すること。
5年になると、
いやな上級生と同じ校舎になるから…。
ぜったいに5年生にはならない、と決めた。
親友の女の子フリータは、これに大反対!
ゲイブリエルの弱虫をなおす作戦を考えて、
夏休みのあいだ、その作戦に、
ふたりでとりくむことになった。
とちゅうまでは、うまくいっていた。
ところが、ゲイブリエルのある思いつきのせいで、
フリータの家族をまきこんでしまい…。
1976年アメリカ・ジョージア州を舞台に、
偏見や人種差別の問題にふれつつ、
苦手を克服する子どもたちの成長を描いた、
心にひびく物語。


 
 


「捨てないパン屋の挑戦」
井出留美 (著)

捨てないパン屋として評価される田村陽至氏の人と思想を、食品ロスの専門家として数多くの受賞を誇り、食品ロス削減推進法成立の原動力となった井出留美氏が活写する。田村氏のモンゴル滞在の経験や、ヨーロッパへのパン修行の旅など、美しい自然風景と感動的なエピソードを交えながら、捨てないパン屋になるまでの葛藤を通じて、自然への深い愛情と、食品ロスなき未来への希望を描いたノンフィクション。